DESIGN EXTREME SEMINAR 2014 in FUKUOKA REPORT

様々なクリエイターの方に向けた「DEXS 2014 in FUKJUOKA」が、3月28日に福岡イムズホールにて開催されました。
4つのセッションに分かれ、それぞれの業界のトップクリエイターが登場したこのセミナーレポートをお届けします。

4k 映像制作を現実に
~最新 4k ワークフローのご紹介~

藤本ツトム 氏

講師:藤本ツトム 氏

フォトグラファー / 映像ディレクター
代官山スタジオ映像プロデューサー

フォトグラファー/映像ディレクター/代官山スタジオ映像プロデューサー。2006年以降、映像・モーショングラフィック制作を始める。RED* 4k 収録によるテレビ CM やファッション・ムービーを撮影。2013年 4月より、日本大学芸術学部で DSLR/4k ワークフローの講義を受け持つ。

 

フォトグラファーとしてキャリアをスタートし、現在では映像ディレクターとしても活躍する藤本ツトム氏によるセッションでは、4k 映像の魅力やメリット、そして 4k 制作に最適なワークフローを自身の作例を交えての解説が行われた。

「4k デモ動画 - インテル® Solid-State Drive アクション篇 -」
dir: 藤本ツトム

学生の参加者も多く見られる会場に向けて、まず 4k 映像とはどんなものかを紹介。フル HD の 4 倍の解像度となる 4,096×2,160 の映像は、単純に考えて 4 倍綺麗になり、動画を切り出して静止画として使えることが大きなメリットとなる。

「4k の高解像度で撮った映像は、雑誌の表紙に使えるほどに、印刷物としてクオリティを持った静止画として使えます。「VOGUE」* や「ヴァニティ・フェア」* のような海外雑誌では、4、5 年前からそういうスタイルで表紙を作ることが増えています。動画から静止画を切り出せば、両方のコンテンツが同時にできることになります」(藤本氏)

動画と静止画コンテンツが一度に作れる利点はスケジュールや予算にも影響する。
「スケジュールのタイトな売れっ子のタレントさんの場合、CM (動画) とポスター (静止画) の撮影のために 2 回稼働しなくても済みますし、撮影にかかる多くのハード、ソフトの費用、そして時間を大きく圧縮できます。つまり、4k というのは画質がいいだけでなく、マネジメント的にも新しいビジネスモデルとして非常に使い勝手がいいんです。限られた予算と時間でも、クオリティを落とさずに自分の個性や表現を優先させながらビジネスとして成立させたい場合、有効な手段になっていくはずです」(藤本氏)

 

Adobe* Premiere* Pro CC での 4k 編集を実践

続いては、4k の撮影素材を Adobe* Premiere* Pro CC で編集するデモンストレーションに。慣れ親しんだワークフローやソフトウェア上での編集方法の変わらないストレスフリーな環境が紹介された。4k の解像度を扱う PC 構築の費用も含めて、個人や中小規模のプロダクションでも導入のハードルは極めて低いことを明らかに。

「4k カメラ、編集に必要なソフトと PC という条件さえ満たせば、ハリウッドのメジャースタジオと同じ映像クオリティのものが作れる時代です。撮影機材は 1 日だけレンタルすることもできますし、PC を HDD から SSD へカスタマイズするなどのアップグレードだけで、完パケまでを 1 人でできてしまうんです」(藤本氏)

実際に、デヴィッド・フィンチャー監督の映画 「ドラゴン・タトゥーの女」 は 4k 撮影され、メインの編集ソフトは、Final Cut Pro*、Adobe* Premiere* Pro、Adobe* After Effects*、現像ソフトは RED* 純正の REDCINE-X PRO と、個人と大きくは変わらない環境で制作されている。拡張性があり、コスト・パフォーマンスに優れた Windows* PC は解像度、クオリティ共に高い、クリエイティブ・ワークの心強い相棒となる。

 

「The Moment of Beauty」
dir: 佐藤隆之|DoP: 藤本ツトム

「The Moment of Beauty」は、藤本氏がシネマトグラファーを務めた作品。Prologue Films に所属する佐藤隆之氏が監督を務め、4k のグリーンバックで撮影、そこに CG を合成し、HD で完パケした映像作品。
「モデルさんをグリーンバックで 4k 撮影しています。最終的に HD で納品しているのですが、やはり 4 倍の密度がある 4k だと、コンポジットの際にグリーンが非常に綺麗に抜け、髪の毛の質感も抜けの良いデータが作れるんです」(藤本氏)

こういったポストプロダクションの現場では、After Effects* や CINEMA 4D*、Autodesk* Maya*、Autodesk* 3ds MAX* などを使い、VFX やコンポジット作業が発生する仕事も多い。大容量のデータをプロの現場で扱うには SSD 中心の PC は必須だと語った。

2020年 東京オリンピックまでに、4k 放送の時代が来るだろうと語る藤本氏。今から 4k を手掛け、経験値を高めることが、クリエイターとして時代に先んじられる重要な一歩だということが伝わるセッションとなった。

 

日々進化を続けるテクノロジーと、それによって拡張、洗練、変化してゆくクリエイティブは、作り手や鑑賞者のマインドをも変化させてゆく。初の地方開催となった「DEXS 2014 in FUKUOKA」では、そんなテクノロジーとクリエイティブの確かな繋がりを実感できるイベントとなった。

取材:white-screen.jp

 

DEXS 2014 in FUKUOKA

  • 4k session
  • CG & VFX session
  • MOVIE session
  • INTERACTIVE session